赤ちゃんをフランス人のような味覚に育てる簡単な離乳食レシピ

赤ちゃんが少し大きくなって、離乳食を始めるときに、何を参考にしますか?
本屋さんに行けば離乳食のレシピ本が大量にありますし、ネットにもそうした情報があふれています。
また、最近では病院に管理栄養士さんがいてアドバイスをしてくれたりしますよね。
でも、それだけ情報があると、かえってわけがわからなくなりませんか?
どれが正しいんだ!と叫びたい気持ちにもなるかもしれません。

実は、「これが正しい離乳食の与え方です!」という正解は・・・・
ないのです!
もちろん、絶対に守らなければいけない原則はいくつかありますよ?
生ものは与えない、塩分や刺激物は与えない、アレルギー物質は与えない、固すぎたり喉に詰まるものは与えない、など。
でも、そうした最低限のルールは世界各国共通ですが、それ以外のルールについては、実は世界の国によってバラバラなのです。

例えば、日本ではまず最初の離乳食として10倍粥が普通ですが、欧米では炭水化物は最初には与えてはいけないことになっています。
では最初になにを食べさせるのかというと、いちばんポピュラーなのが「にんじんのピューレ」。その他、加熱してドロドロにした野菜を最初の離乳食としてあげるのが一般的です。
つまり、日本の常識が、世界では非常識!ということもあるのです。
海外から見たら、「離乳食にいきなり米なんて!」と思われることもあるのです。

また、韓国などでは、1歳前の赤ちゃんにキムチを食べさせることがあるらしいです。もちろん唐辛子の部分は洗うそうですが。日本では辛いものは赤ちゃんには禁忌になっているので、これも国によって違いますよね。
要するに、離乳食については、
その地域で主に食べている食べ物は早めに食べさせる
というのが基本のようです。
そして、その赤ちゃんの時に食べた食べ物から、味覚が形成されていくわけです。
「食育」という言葉は一般的になりましたが、食育は赤ちゃんの時から始まっているのです。
例えば、赤ちゃんの時からジャンクフードを与えればジャンクフードばかり食べる子供になり、ジャンクフードばかり食べる大人になります。そのため小さな子供にはジャンクフードはたまに食べさせる程度にしておいた方がいい、というのは正しいでしょう。
でも、ヨーロッパではフレンチフライは小さな子供に食べさせることが多いです。それは、ヨーロッパにおいてはフレンチフライはジャンクフードというより伝統的なつけあわせである、と考えられているからです。
このように、離乳食の常識は世界各国それぞれ。そして、それぞれの国の伝統と哲学があります。
だけど、日本の離乳食の本は、和洋中さまざまなバリエーションがあるかわりに、こうした「食に対する伝統と哲学」がないものが多いように感じます。
「これは食べちゃダメ!」ということは書かれていても、「これを食べるといいよ!」ということが書かれていない。
(もちろん、しっかりした本もたくさんありますよ!)
とはいっても、日本人は365日和食ばかり食べるわけではない。世界中の国の料理を食べることが気軽にできる、世界でも数少ないぜいたくな国なわけです。
それならば、世界の国の赤ちゃんが何を食べているのかについても知っておいたほうがいいのではないか?と思うのです。

もちろん、このブログで世界中の離乳食の現状について語ることは出来ませんが、1つだけ参考になれば。
それは・・・
フランスでは赤ちゃんの時からチョコ味に慣れ親しんでいるよ!
ということ。
最近は日本でも本格的なフランス菓子を食べることが出来るようになりましたが、やはりまだ本場フランスにはかなわない。
なぜか?
それは、フランスでは甘いお菓子の美味しさを赤ちゃんの時から勉強しているからなのです。
フランスでは、赤ちゃんの時から「おやつの時間」があります。そして、生後半年ぐらいから甘いものを少しづつ食べても良いことになっています。
市販の離乳食にも「デザート」の瓶詰めがたくさん売られています。
1歳近くになると、チョコレートムースなどのお菓子が解禁になります。
アレルギーの問題があるので卵は使わないことが多いですが、「赤ちゃん用のムース・オ・ショコラ(mousse au chocolat pour bebe)」で検索すると、レシピはいくらでも出てきます。

日本では「甘いモノなんてもってのほか!」という厳しいお母さんが多いですが、フランスでは甘いもの好きになるのは悪いことだという考えは全くありません。それはそうでしょう。美食とスイーツはフランスの誇りなわけですから。

とはいえ、最近ではフランスでもあまりにもカロリーの高いお菓子を赤ちゃんに与えるのはどうなんだろう?という風潮が広がってきていて、「赤ちゃんの健康に配慮したムース・オ・ショコラ」という離乳食レシピが登場しました。それが、今回紹介する「豆腐のムース・オ・ショコラ」です。
豆腐のムース・オ・ショコラ
レシピを紹介すると


【材料】
ダークチョコレート:100g
コーヒーエッセンス:小さじ1
絹ごし豆腐:200g
【作り方】
1.絹ごし豆腐をミキサーでドロドロにする
2.耐熱のボウルに刻んだダークチョコレートを入れ、水を入れた鍋の上で湯煎して溶かす
3.チョコレートが溶けたら、そのボウルにドロドロになった豆腐を入れてよく混ぜる
4.ガラスの器に入れ、冷蔵庫で冷やす


どうですか?これなら卵も牛乳も使っていないので、赤ちゃんでも大丈夫だと思いますよ?砂糖もほとんど使っていません。

フランスでは、赤ちゃんがもう少し大きくなってパンが食べられるようになると、トーストに削ったチョコレートをふりかけて朝ごはんに食べるのがとてもポピュラー。フランスを代表するショコラティエも原体験としてこのチョコかけトーストをあげる人が多いのです。
Jean Charles ROCHOUX(ジャン・シャルル:ロシュー)さんの削りチョコは日本でも人気の商品です。
Carrousel et son chocolat de Jean-Charles Rochoux
「赤ちゃんにチョコなんて!」と思われるかもしれませんが、赤ちゃんの味覚を甘いものに対して鋭敏にするにはチョコレートは決して悪いものではないということが、少なくともフランスでは常識なのです。

追記:ここではフランス人の味覚を持つためにたった1品だけを紹介しましたが、フランスでは言わずと知れた天才シェフ、アラン・デュカスが赤ちゃん用の離乳食レシピの本を2012年に刊行しています。
こちら:
Nature bébés: Amazon.fr: Alain Ducasse, Paule Neyrat, Jérôme Lacressonnière: Livres
日本では入手困難ですしフランス語ですが、これの日本版が出れば、本当にフランス的な美食のセンスを持った子供を育てることが出来るんですけどね・・・

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