赤ちゃんにキスをしなければ虫歯にならない・・・というのは幻想です。無駄な努力です。

頑張りすぎているお母さんたちへ・・・

生まれてきた赤ちゃんが、幸せな人生を送ってほしい!と思うのは当然のこと。
そのためには、いろいろなことに気をつけて、気を配って、参考にして・・・頑張るお母さん、素晴らしいと思います。

だけど、あまりにも「完璧主義」にとらわれていませんか?

「病院で先生に○○と言われたから・・・」「赤ちゃん教室で○○と教えられたから・・・」「ネットの情報でこう書かれていたから・・・」

こうしなければいけない!絶対に!

そう強く決心して、あれにもこれにも気をつけて・・・

だけど、赤ちゃんを育てるというのは、そう理想通りには行きません。
思いもかけない様々なトラブルが待ち受けています。
あまりにも強い完璧主義だと、そうしたトラブルの時に対処ができなくなってしまいます。

それに、そうしたピリピリしたお母さんの気持は、赤ちゃんに伝わります。
そうなると、赤ちゃんは「自分のせいでお母さんが悩んでる!」と思い、精神的にダメージを負ってしまいます。
そう、あまりにも完璧主義だと、お母さんだけでなく、赤ちゃんにも悪い影響を与える結果にもなるのです。

赤ちゃんを取り巻く「こうしなければいけない!」という説はたくさんありますが、ここでは、
「赤ちゃんを虫歯にさせないためには絶対にキスしてはいけない!」という考えを取り上げます。

結論から言うと、「キスを禁止しても赤ちゃんの虫歯の可能性をなくすことはほぼ不可能」です。

赤ちゃんを虫歯菌から守るための虚しい戦い

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「赤ちゃんを虫歯にさせないためには絶対にキスしてはいけない!」という考えの根本にあるのは、
赤ちゃんの口の中に虫歯菌を入れさせなければ、赤ちゃんが大きくなっても虫歯にならない。という説です。

最近では定説になっていますが、人間の虫歯の原因となるのは、虫歯菌(ミュータンス菌、ソブリヌス菌)によるものとされるようになりました。
この虫歯菌は、食べ物の中には含まれず、生息しているのは主に人間の口の中。
日本では成人の9割はこの虫歯菌を口の中に飼っている、とされています。

ですが、生まれたばかりの赤ちゃんにはこの虫歯菌は存在しません。
それが、生後1歳~2歳ごろまでの間に大人から虫歯菌が感染して、赤ちゃんの口の中に虫歯菌が棲息するようになる、ということなのです。
そして、2歳~2歳半ごろまでに赤ちゃんの口の中に虫歯菌がいなければ、その後は虫歯菌に感染することはないため、一生虫歯にならないで済む・・・ということらしいのです。


そこで、我が子を虫歯菌から守るために、お母さんの必死の戦いが始まるのです。
自分からキスするのはもちろん、パパにもキスさせることは厳禁、おじいちゃんおばあちゃんにも徹底してキスさせないようにしますし、親戚やお母さん仲間にも説得します。

キスだけではありません。
口移しで食べさせることはもってのほか。
大人が使った食器やスプーン、フォーク、箸は赤ちゃんの口の中に入らないようにしたり、その努力は果てしないです。
なにしろ、ただ一度でもミスをして、大人の唾液が赤ちゃんについてしまったら、それまでの努力は水の泡なのですから、その苦労は計り知れません。

ですが、その努力もむなしく赤ちゃんが虫歯になってしまったとしたら・・・
お母さんの悲しみと虚脱感はとても大きなものになってしまうのではないでしょうか。

にも関わらず、赤ちゃんは虫歯になる時はなってしまいます。

虫歯菌について言えば、キスや口移しをしないようにしても、ちょっとしたくしゃみや咳でも唾液は飛散しますので、それが赤ちゃんに付着することはじゅうぶんあり得ます。
直接赤ちゃんに唾液がつかなくても、赤ちゃんはなんでも口の中に入れたがりますので、部屋に置いてある小物に唾液がついていたら、やはり感染のもとになります。

さらに、赤ちゃんが大きくなり、社会生活を始めれば、何が起こるか、コントロールすることは困難です。
保育園や幼稚園で、虫歯菌を持った子供の唾液が自分の子供の体につけば、それで一巻の終わり。それまでの努力は無駄に終わります。

そうなると、赤ちゃんを完璧に虫歯菌から守るためには、それこそ赤ちゃんを無菌室に入れて隔離する以外ない、というのが現実なのです。

どうかお母さん、完璧を求めすぎないでください!
完璧を求めすぎることで、大切なものがたくさん抜け落ちていくのです。

赤ちゃんを虫歯菌から守るよりも大切なこと

もちろん、ある程度赤ちゃんに大人の唾液がつかないように気をつけることは、とても有用です。
ですが、神経質になってもいいことは何もありません。
それよりも、何よりも大切な赤ちゃんとのスキンシップ、コミュニケーションを最優先にして、その中で、どうすればより虫歯菌の感染する可能性が低くなるのか、考えればいいのです。

例えば、赤ちゃんにキスをする時に、あまりべったりしたチューではなく、軽く口づけするようにして唾液があまり大量に口の中に入らないように気をつけるとか。
それ以上に効果的なのは、キスをする前に、大人がしっかり歯磨き、マウスウォッシュをして、虫歯菌の数を減らしておくこと。これだけでも虫歯菌感染の可能性はぐっと低くなります。
また、虫歯菌に対する殺菌効果のあるロイテリ菌を摂取するのも効果的です。大人も、赤ちゃんも、ロイテリ菌を配合したヨーグルトなどを積極的に摂ることで虫歯菌の繁殖を抑えることができます。
特に赤ちゃんとの接触が多いお母さんは、自分の口の中を清潔にしておくのは重要な事です。

それよりもなによりも。
早い段階で赤ちゃんに歯磨きの習慣をつけさせること。
歯磨きは、単に虫歯防止の為だけに行うものではありません。
口の中を清潔にし、歯垢を除去し、口臭を防止する、大切な役割がいくつもあります。
いくら虫歯ができにくいようになったとしても、歯磨きを全然しない人は、ちょっと困りものですよね。

虫歯菌の感染を防止するためにコミュニケーションまでおかしくなってしまうよりは、しっかりと親の愛情を赤ちゃんに伝えてあげてください。
そして、赤ちゃんが大きくなったら、歯磨きの大切さを教えることで、虫歯になることを防ぐようにしましょう。

大切なのは、
虫歯菌に感染するかどうかではなく、虫歯になるかどうか、なのです。

自分の子どもと、もっとリラックスしてコミュニケーションをとり、それから大切なことを教えること。
完璧主義よりも、そちらのほうがずっと大切なことなのです。

じゅうぶんに気をつけた上で、
赤ちゃんにどんどんキスしてしまいましょう!

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